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「豆乳」の薬膳的効能と栄養学|のどを潤し、便通改善。女性ホルモンの代替として期待される「イソフラボン」も

豆乳は甘味があり、身体を潤し、水の巡りをよくしてくれる食材です。のどを潤したり、コロコロ便秘解消に最適。一方で、身体を冷ます効果があるため、飲みすぎには注意。身体の冷えが気になる人は、温めていただくのもおすすめです。

中医学・薬膳における「豆乳」の効能

五味:甘  五性:寒 
体質タイプ:津虚血虚

  1. 肺を潤し、痰を取り除く。咳や痰、喉の渇き
  2. 利尿作用
  3. 潤して便通改善。コロコロ便秘に


栄養学における「豆乳」の成分

  1. 大豆タンパク質
    ー体内での吸収・分解に、牛乳などよりも時間がかかることで満腹感を得やすい。間食予防としてもダイエットの強い味方です。その他、血清コレステロールの低下作用、血小板の凝集性の抑制作用など、全身の血流改善に役立つといわれています。
  2. イソフラボン
    ー植物性化合物でポリフェノールの一種で、女性ホルモン(エストロゲン)に似た構造をしていることで注目を浴びています。加齢に伴い減少してしまう女性ホルモンの代替ホルモンとして、骨の健康維持にも期待されています。
  3. サポニン・レシチン
    ーともに血液中のコレステロールに働きかけます。サポニンは、中性脂肪などの血液中の余分な脂質を洗い流してくれるため、肥満予防によいといわれています。その他、アンチエイジングに欠かせない抗酸化作用があります。
    レシチンは、コレステロールを乳化して肝臓へと運び排泄させるため、動脈硬化を予防する効果があります。高血圧や認知症の予防にも効果が期待されています。

 

「豆乳」を使ったレシピはこちら

薬膳用語解説

五味

食物の味が身体に及ぼす作用

  • 酸味( 収斂作用 )筋肉を引き締め、汗や尿などの出過ぎを止める /梅やキウイ、柑橘類など
  • 苦味( 清熱・瀉下作用 )身体の熱を冷ます、便を下して出す /パセリ、コーヒーや緑茶など
  • 甘味( 補益・緩和作用 )滋養強壮、緊張や痛みを緩める /卵、米、トウモロコシなど
  • 辛味( 発散作用 )停滞している「気」と「血」の流れをよくする /シソ、ねぎ、生姜など
  • 鹹味(塩味)( 軟堅・潤下作用 )固いものをやわらかくし、便通をよくする /イカ、昆布、味噌など

五性

食物の温度による性質が

身体に及ぼす作用

  • 熱(ねつ)身体を温め、活性化。エネルギー代謝を向上させる /唐辛子、ラム肉(羊肉)など
  • 温(おん)熱より穏やかに、体を温め活性化させる /にんじん、鶏肉など
  • 平(へい)体を温めたり冷やしたりしない /卵、白米など
  • 涼(りょう)寒より穏やかに、体を冷まし鎮静させる /きゅうり、豆腐など
  • 寒(かん)水分を補い、体を冷まし炎症を鎮める /バナナ、昆布など

体質タイプ

体内の気血水の状態

  • 気虚(ききょ)エネルギー不足 :過労や心労で疲れやすい。かぜもひきやすく、身体が冷える
  • 気滞(きたい) 気の巡りが悪い :ストレスや不規則な生活で体のリズムが乱れ、イライラしやすい。ガスがたまる
  • 血虚(けっきょ) 栄養と潤い不足 :食の乱れや睡眠不足などで、貧血やめまい、物忘れが増える。肌の乾燥も
  • 瘀血(おけつ)血の流れが悪い :血行不良で肌あれや肩こり、月経のトラブルが増える。お腹まわりに脂肪がつく
  • 津虚(しんきょ) 潤いの不足 :身体を潤す液体不足で、肌や髪の乾燥、目や口の乾きがおこりやすい
  • 水滞(すいたい)水の流れが悪い :胃腸が弱く、余分な水分がたまりやすい。むくみ、鼻水、めまいがおこりやすい

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