10代のころは、1食ご飯を抜いたらすぐに体重が落ちたのに。30代になってから、食事制限では全然痩せない。下半身が何をやっても痩せない。すぐにリバウンドする・・・ダイエットのお悩みは多くの方が一度は感じたことがあるはず。
中医学の考え方をベースに、「肥満タイプ」を診断。自分に合った薬膳食材をいつものご飯にプラスして、身体の中から肥満改善もしてみませんか?
東洋医学や薬膳では、肥満の原因は「痰湿(たんしつ)」、つまり「身体に溜った余分な物」といわれています。その原因は以下の3つです。
結果、余分なものが身体の中にどんどんたまっていくという訳です。早速、以下の3つのタイプで一番当てはまるタイプをチェックしましょう。
以下のチェック項目で一番当てはまる症状が多いところがご自身のタイプです。二つに当てはまる混合型もあります。
※豆知識※毎月の月経で血をたくさん失う女性には血太りさんは少なく、男性に多い傾向があります。
自分の肥満タイプをチェックしたら、「水太り」「血太り」「気太り」それぞれに合った薬膳食材を普段の食事に取り入れてはいかがでしょうか?
水(津液)を巡らせる食材の特徴は、豆類・ウリ科の野菜・海藻類に多いことです。冷たい飲み物や食事は体を冷やし、より水の巡りを悪化させます。そのため、火を入れて調理したスープや煮物がおすすめです。
穀物・豆類 | 大麦・トウモロコシ・小豆・緑豆・黒豆・エンドウ豆 |
動物性 | 鴨肉 |
魚介類 | アサリ・シジミ・鮭・昆布・海苔・ワカメ・ハマグリ・クラゲ |
野菜 | キュウリ・セロリ・大根・玉ねぎ・ジャガイモ・冬瓜・モヤシ・ナス・白菜・スイカ |
果物・木の実 | ブドウ・イチゴ・キウイ・パイナップル・梨・サクランボ |
香辛料 | 生姜 |
食薬 | 南蛮毛・ハトムギ・蓮の花 |
冷えは、水分代謝の妨げとなりますので、腰や足を中心に温めてください。水分の摂りすぎに注意し、なるべくあたたかい飲み物を少しずつ飲むようにしましょう。その他、部屋の換気や布団の日干しなどで生活の中の湿気を取り除くのもおススメです。
また、「汗をかく」のも大切です。じわじわ汗をかくようなウォーキングやヨガ、半身浴などもおススメです。
血を巡らせる食材は比較的少ないです。一番身近な食材では「酢」なかでも、「黒酢」がおすすめです。また、ネギなどの “辛味” の食材効果があるといわれています。”辛味” の効果を最大限に得るために、食べられるものは生で食べることをおすすめします。
穀物・豆類 | 黒豆 |
魚介類 | カニ |
野菜 | 葱(ねぎ)・玉ねぎ・ニラ・ラッキョウ・ナス・ミョウガ・黒キクラゲ |
果物・木の実 | 桃 |
香辛料 | 酢(黒酢など)・生姜・唐辛子・少量の酒(紹興酒・日本酒など) |
食薬 | 山査子(さんざし)・ウコン・ベニバナ ※妊娠中は使わない |
血行を良くするために、腰の冷えに注意しましょう。例えば、仕事中にずっと座りっぱなしも血の流れを妨げます。定期的に、腰を回す、足首を回すなどのストレッチを取り入れましょう。時間があるときには、スクワットやウォーキング、軽いジョギングなど足腰の血行をよくしましょう。
また、ストレスも血の滞りを招きます。規則正しい生活に、深呼吸やストレッチなどリラックスした時間を作れるとよいですね。
気を巡らせるためには、穀物・動物性の食材を控えて、香草や柑橘系などの香りのよい野菜や果物を頂きましょう。また、”香り” や “辛味・酸味” の効果を最大限に得るために、食べられるものは生で食べることをおすすめします。
穀物・豆類 | なし |
動物性 | なし |
魚介類 | なし |
野菜 | 春菊・セロリ・キャベツ・ニラ・葱(ねぎ)・小松菜・ラッキョ・大根 |
果物・木の実 | ミカン・グレープフルーツ・ゆず・キウイ・ライチ |
香辛料 | 生姜・胡椒・八角・ニンニク |
食薬 | ミョウガ・菊花・シソ・ウコン |
ストレスや不規則な生活が気の滞りを招きます。ストレスをゼロにするのは難しいので、定期的に「ため込まない」工夫をしましょう。例えば、運動はもちろん、週末などには好きなことや趣味などを楽しむことも一つの方法です。外で思いっきり走ったり、友達とたくさん笑って過ごしてみてください。
また、柑橘系の食材が良いのと同様に、香りも気を巡らせるのに効果的です。食事で残ったミカンやレモンの皮をお風呂やベッドサイドに置いてみてはいかがでしょうか。